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 最後に・・
私は詩音が産まれてから四月で二年、脱臼と言う病気と闘って います。
脱臼はリーメンで治療できる方が大半ですが、度合い が重症になると牽引や手術、またその先に臼蓋の手術と時に長 期戦になる病気です。
どんな治療にも言えること・・・それは ママの精神力との戦いだと言うことです。治療中は装具やギブ スなどで子供たちにはたくさんの制限生活を強いられることに なります。
一番大変なのは子供です。それはきっとママは周り の人にも、あるいは病院の先生にも言われることだと思います 。でも、同じように大変なのはママも同じです。自分だけがし んどいんじゃなくて子供のほうがしんどい・・・そう考えがちですが、長期戦の治療中の私から言えること、それは「ママだっ てしんどいんだよって」どこか頭の片隅で思うようにして欲しいなって事です。
治療が長引くほど、マ マは体も疲れてきますがきっと心も疲れてくるはずです。そん なときに、頑張ってる自分を褒めてあげることが一番大事じゃ ないかなって思います。

ここからは私の体験談なので、笑って聞いてくれたら嬉しいで す。
私も詩音が産まれてすぐに脱臼がわかったときは「私が治 してあげなきゃ、これからは絶対に詩音の足のことで泣かない 、愚痴らない、振り返らない!」そう決心して治療が始まりま した。
だけど、重症の脱臼だった詩音の脱臼は近くの総合病院 では治療できず、大きな病院へ転院となりました。だけど、大 きな病院はなかなか聞きたいことが聞けず、先生の言っている 専門用語も英語を聞くみたいにさっぱりわからず、必死に医学 書を引っ張り出しては調べる毎日。
このころは、まだパソコンなん て使えなかったからHPへアクセスすることもなく、ただひたす ら自分なりに大奮闘していました。
そんなとき、唯一心の支え だったのが地元の個人病院の小児科の先生でした。大きい病院 で受診後、わからなかったことがあるたび、小児科に行って、 「こう言われたのですが、わけ解らなくて・・・」って相談す ると、わかりやすく噛み砕いて説明してくれました。
時にはリ ーメンで整復されないもどかしい気持ちや、長期のリーメン装着の時期には「後これだけ頑張ったら次のステップにいけるか ら、ママも寝込まないようにね」って励ましてくれたり、一歳 の乳児検診で母子手帳に書かれた「一人であるけますか?」の欄に丸が付けられなかったときも、「大丈夫大丈夫!少々人よ り遅れても、可愛い顔でカバーしてるんだから良し!」なんて 冗談言って励ましてくれたり、長距離の通院に疲れてた顔して るなって思ったときは先生がお笑い芸人の真似してくれたり、 看護士さんが声掛けてくれたり、この間は「詩音くんが歩けた ら、お祝いにノンアルコールのシャンパンで乾杯しなきゃね」 って言ってくれたりしました。
私にはそんななにげない先生と のやりとりが、とっても楽になる場所であり、不安を開放でき る唯一の空間でもありました。
今考えたら、今でも前向きに治 療できているのは、その小児科の先生が居たからだって心から 感謝しています。
なかなか、そんないい先生に出会えることは 無いと思います。だから、今治療中のママたちにも本当に心を 洗濯できる場所を、どんな形でもいいから一つ作って、がんば り過ぎないようにマイペースで治療してほしいなって心からそ う願います。
それにもうすぐ二歳になる詩音はまだ歩くことが できませんが、今では急いで歩いてほしいなとは思いません。 だってハイハイもお座りも、つかまり立ちも伝い歩きも、病気 の無い子供よりはかなり遅かった詩音だけど、それが出来た時 のママの嬉しさは、普通に出来た子供の何十倍も嬉しかったか ら!!!
だから詩音の子育ては、きっと病気の無い子供より何十 倍も幸せを感じられる子育てだと今は胸を張って言えます。
こ う言えるのも、この二年で私もママとして子供に成長させても らったからだと思います。こんな私でも何とか前向きに治療で きるんだからきっとみなさんなら大丈夫だと私が太鼓判押した いくらいです。


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